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~Nouveau Monde~ HEC Paris 留学記
世界はヨーロッパへ!フランスでMBAを志すトランタンのブログ。
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Chen

Author:Chen
米系IT企業で7年間勤務後、はて?と立ち止まる。
2007年9月、新しいドアを開くためフランスに旅立ちます。目指すは、名門HECでのMBA取得。
目標:勝ち猫になります!!!

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Carte de Sejourの更新
Carte de Sejour (カルテ・ド・セジュール)は、フランスの滞在許可証である。フランスでは学生ビザの有効期限=学校のプログラム期間、とはならない。1年以上のMBAプログラムであっても学生ビザの有効期限は3ヶ月間しかなく、この間に「滞在許可証」なるものを取得しなければならない。留学生の身分は、学生ビザ+Carte de Sejour、のセットで保証される。

昨年、ChenがフランスでMBAプログラムをスタートさせたとき、真っ先にやらねばならなかったことが、このCarte de Sejourの申請だった。アメリカの移民局の手続き関連もひどいものだったが、フランスも負けてはいない。非効率なプロセスで、順番待ちは気が遠くなるほど時間がかかるし、提出書類が沢山必要なのと、その書類やルールが例によってコロコロ変わる(!)。年度や、時には対応する人によってポリシーが変わったりするので、本当に要注意だ。

Carte de Sejourの申請は、居住区のPrefectureで行う。Chenは入学した年にはキャンパスに住んでいたので、近くのベルサイユのPrefectureでの申請だった。ベルサイユ地区での申請に限って、HECの学生課がまとめて申請手続きを手伝ってくれるので、去年はそれでも比較的スムーズだった。Prefecture側にHEC特別枠が設けてあり、やたらと待たされたり、ということもなかったし、フランスに来たばかりで言葉も分からない中、書類の作成とかややこしい手順なども学校が助けてくれた。それでも、申請してから許可証を受け取るまでには丸々2ヶ月間かかったと思う。

ちなみにCarte de Sejourの有効期限は1年間で、1年を超える場合には更新手続きが必要だ。今やパリの住民となったChenは、この更新手続きをパリ市内のPrefectureで行ってきた。パリの場合は学校は助けてくれないし、おまけに、ほんの20Kmくらいの距離の違いなのに、ベルサイユとは必要書類が違ったりする。また必要書類として書かれていないものを要求されて、書類を突き返される人もいるらしい。統一してくれよ~。

まー、噂には聞いていたが、時間がかかったこと!!!10時からの約束時間だったが、朝8:30から行列を作って、ようやく窓口にたどり着いたのが10時ちょっと過ぎ。最終的に、仮の許可証でもある受領書を受け取った頃には既に12時を回っていた。。。

Chenの場合はリストにない書類を出せ!といういちゃもんは付けられずに済んだものの、1年分の銀行明細を全部チェックされて、300ユーロ以上の入金を一つずつ、これは何だ?とチェックされる始末(それも、別にチェックされる金額に規定があるわけでもない)。寮の敷金の返済分500ユーロでさえも、仕事をして得た収入ではないことの証明書がほしい、だのなんだの。。。ほんとにそんなもの必要なんですかぁ~???ちなみにChenの周りでそんなことを言われた人はいない。。。

おまけにひどいのは、担当の人が最初、明細のDebitとCreditと逆に読んでいて、Chenにはフランスで収入があると勘違いしていており、唖然とした。本当に怪しいシステムだ。

クラスメイトの多くは12月に学校が終われば自国に帰る人が殆どなので、実質、この更新はもう殆ど必要がないといえば必要がないのだが、まあ、「不法滞在」を避けるために一応、申請手続きだけはしておいたほうがいいだろう、という感じ。

とりあえず、申請プロセスが何とか無事に終わって良かった良かった。(ふ~・・・)


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フレキシブルなこと
フランスに来て、色々なカルチャーショックを受けたが、そのうちの一つが、その「フレキシブル」なこと、だ。

「フレキシブル」、というのは、色んなことが、コロコロ変わる、ということである。

それも、予告なしに変わる。

例えば、電車。通学にRERというフランスの国鉄を使っているが、これが驚くほどフレキシブル(!)だ。この電車、一応時刻表はあるものの、朝、特に雨が降っている日はよく遅れる。電車の遅れは日本でもあるし、しょうがないのだが、ここでは遅れたことが「しらっと」正当化される。例えば朝7:06と時刻表に載っているのに、電光掲示板を見るといつの間にか出発時間が7:09と変わってたりする。そして「7:09になったのに来ないな~」と思って掲示板を見ると今度はいつの間にか7:12に変わっていたりする。で、その後電車が到着すると、いかにも「時刻どおりに運行中です」ふうに、しらっと、出発する。アナウンスは一切なし。・・・時刻表を勝手に変えるなんて!!

今朝なんて、予告なしに、電車が一本キャンセルされた。いつも乗っている時間の電車がちっとも来ず、だんだんホームに人が溢れかえり始めた頃アナウンスが流れ(多分そのことの説明)、その一本後の電車にようやく乗り込むが、学校は当然遅刻。こういうことは既に何回かあった。本当に油断がならない。

驚くのは、フランス人はそれについて、あんまり驚いたり怒ったりしている風でないことだ。そもそも、予定を変えること、それも、「勝手に」変えること、が 「当たり前のこと」 として受け止められていて、変える側も、「悪いこと」 と思っている節が全くない感じがする。これはやっぱり 『フランス流』 なのだ、というのが最近のChenの結論。

当然、フランスの学校であるHECでもその傾向は多々見られる。

まず、授業のスケジュールが、予告なしに変更される。月曜朝8時からの授業が別の日に変更になることが、イントラネットに「しらっと」金曜の夕方にアップデートされていることなどよくある。当然気がつかずに学校に来てしまう人もいる。HEC2年目ともなるとその辺もしっかり抑えているのだが、まだ慣れていない1年生や交換留学生などは、「変更があれば誰か学校から連絡があるだろう」、などと期待していると見事に裏切られる。

ITシステムも予告なしにメンテナンスに入ったりする。突然、インターネットがつながらなくなり大騒ぎになることもある。ありえないだろう、と最初の頃はみんな怒りまくっていたが、最近は「またか」という感じで随分慣れてきた。

すごいのは、受験生に予告なしに前年と翌年とで選択授業のとれる期間を大幅に変えていたことだ。パンフレットの情報や先輩から聞いていたことを信じて入学してみたら、選択システムが変わっていてショックを受けた人は一杯いる。(*2007年からJanuary IntakeのPP1-2の選択範囲が大幅に変更になっているので、受験する方は気をつけてください。)

一方で、このフレキシビリティをうまく利用している人も中にはいる。「フランス語による授業」とコースガイドに書いてあったので、面白そうだったが諦めたセミナー形式の授業があったが、後から聞くと、フランス語が分からない数名の学生が先生にネゴって英語での授業に変えてもらったとか。悔しかったが、ネゴらなかった自分が悪い・・・。

HECに来る前、卒業生からは「HECでは全てがNegotiableだから、やる気次第で何でもできるよ!」と不思議なアドバイスをもらっていたのだが、今思うと、その言葉は裏返すと、良くも悪くも「絶対的なルールがあるわけではない」、ということだった。「フレキシブル」なルールの下で、やりたいことをやろう、と思ったら、「やる気=ネゴる気力」、と考えて頑張るしかない。これは、結構体力を使うことではあるのだが。。。

基本的に金太郎飴式に全てがいつも同じでオーガナイズされていることが大事な日本や、誰にでもルールが明確かつ効率重視のアメリカ式、に馴染んできた人には、この「フランス式」 はちょっと理解しがたいかもしれない。

フランス人がよく、屁理屈たれるとか、自己主張が強い、とかって言われるのは、そういうフレキシブルな社会の中で、普通にやりたいことをやるためには当然必要になってくるスキルなのかもしれないな、と思ったりする。

・・・誰か違う意見があったら教えてください!


What is a corporation?
先週から始まった、Corporate Marketingのクラスでは、企業のイメージを如何にストラテジックに作って世の中にコミュニケートしていくか、いってみれば広報ストラテジー、についてを勉強している。

企業のグローバル化と、インターネットの普及でコミュニケーションのスピードがますます速くなったこと、とで企業にとってはコーポレート・マーケティングの重要性はますます高まっている。

なにしろ企業の中には、国家に准ずるほどのパワーとイメージをもつものもある。また、実際の企業規模は大きくなくとも、企業イメージはインターネットや事件を通して簡単に増幅されたりもする。ステークホルダーの枠がこれまで以上に広がる中、社会に対してどう関わって社会責任(CSR)を果たしていくのか、どのように見られるのか(Perception)、両方の部分に、企業はこれまで以上に敏感にならざるを得ない。コミュニケーションも大事なんだけど、一貫性したストラテジーとアクションがなければ、その企業は嘘っぽく見えてしまう、というのが先生のお話。

そういえば、MBAプログラムが始まったばかりの頃、"Sustainable Business Development Strategy"というクラスをとり、そこで昨今流行の"Sustainable(環境に配慮した)"な企業活動についての考え方について色々と分析&ディスカッションした。世界中の「エコ・ブーム」の中、環境に配慮しない企業は、「悪者」のレッテルを貼られる。

ちなみに、"Sustainable Development"は、もともとは発展途上国の開発において、「何かの犠牲の上」にではなく、「持続可能な発展」を目指すべきだ、と国家や支援国の開発方法を表すのに使われていた言葉だったのだが(少なくともChenが大学で開発論などを学んでいる頃はそうだった)、今や、国家の活動ではなく、企業活動、特に環境に配慮した活動、を表す言葉として使われている。
(今や猫も杓子も"Sustainable"で個人的には食傷ぎみだけど。。。) 

こういうトレンドをみると、企業って何だっけ?と改めて考えたくなる。

"Sustainable..."の授業で、その辺をうまく表したビデオを先生が紹介してくれたことを思い出して久しぶりに見てみた。 "What is a corporation?"



Marketing Track
Marketing Trackは、Marketing専攻の学生のPP2での必修科目。PP2の全期間に渡って、専任の教授がついて、Marketingのプロとして知っておかないといけないことを、レクチャー、ケース、ゲストスピーカーの講演を交えてしっかりと教えてくれる。

Marketing Trackの教授は、Frédéric Dalsaceというフランス人の先生。ハーバードMBA首席卒業、元マッキンゼー、ミシュラン・タイヤやパッケージング会社のマーケティングなどを経て、HECの名物教授となる。学生時代は一橋大学に交換留学していたのと日本でも働いていた経験があることから、日本語も結構話せてかなりの日本通。フランス人とは思えないくらい、細かく、時間にうるさい。

声が大きくエネルギッシュなだけではなく、授業の構成も細かいところまで実は計算しつくされていて、テンポが良く、全く気が抜けない。HECで受けた授業の中でも one of the best のクラスとだと思うが、demanding なクラスであることでも有名だ。

このクラスでは、マーケティングのトピックの中でも、New Product Developmentを中心に学ぶ。NPDについては今まで全く関わったことがなかったので、様々なケースを通して専門知識を学ぶのは非常に面白いし、今後きっと役に立つに違いない、という実感がある。

扱うケースは、B2BからB2Cまで幅広いが、どちらかと言うと先生の趣味(?)で、B2Bやテクノロジー製品についてが多い気がする。B2Cをもっと勉強したかったので、そういう意味では少し残念なのだが、それでも、イノベーションやテクノロジーをベースにした製品開発のストラテジーとリスクの分析などは、昔その分野で働いていたこともあり、色々考えさせられて面白い。

『HPキティホーク』のケースでは、HPがイノベーションを追求して、社内No1プロジェクトとして立ち上げた世界最小HDの開発と製品化が最終的にはいかに素晴らしく失敗していったか、を分析。昔PalmPilotが大ブレークして「これからはPDA」と誰もが思った時代があったが、インダストリーのトレンドとエンドユーザーのデマンドがどんどんすれ違ってしまい、業界の思惑通りにはいかなかった。実はPDAマーケットは昔担当していたこともあり、「なんでこうなってしまったのか」ということを改めてじっくり考えるのにはとてもよい機会だった。

奇しくも、このクラスでのグループ・プロジェクトは、GPS機能つきPDAに地図と観光情報を載せた、Digi-Guide という、トラベルガイドを開発およびレンタルしているフランスの会社を取り上げる。HECの卒業生が立ち上げた会社でもある。むかーしむかし、Chenがサンフランシスコでインターンシップで働いていた会社も実はそのようなアイデアを製品化しようとしていた。そのときはGPSもまだ一般には製品化されておらず、PDAとしての機能だけで、使い勝手もいまいちで事業としてはうまくいかなかったのだが。

あれから世の中のテクノロジーはかなり進歩したが、その進歩したテクノロジーをベースに開発された製品が、どれだけマーケットに浸透できるのか、どういうビジネスモデルだったらうまくいくのか、今後の製品開発はどのように進めていくのか。非常に興味深いプロジェクトになりそうだ。

牡蠣のシーズン
フランスでも、冬は牡蠣のシーズン。
こちらでは、基本は殻を半分とった生牡蠣にレモン汁をかけてシンプルに食べる。

マルシェやレストランの店頭でも、牡蠣が山のように積まれているのをみて、食べたいなー、とずっと思っていたのがやっと実現。17区にある、L'Huitrier では気軽に牡蠣を楽しめるらしいと知って、クラスメイトを誘って早速行ってみた。

一言で「牡蠣」といっても、沢山種類があるが、とりあえず、今日は皆で4種類を分け合って試してみることに。細長いノルマンディー産のを3種類と丸く平べったく少し赤みのあるブルターニュ産を1種類、という組み合わせ。

ノルマンディー産の牡蠣は見た目の違いは微妙だが、食べてみると甘みのあるもの、塩気が強いもの、その中間、と味で違いが分かる。ブルターニュ産は明らかに違って、値段も高めだったが味が濃く甘い感じで一番おいしいと思った。

牡蠣は一人半ダースずつ注文して約15ユーロほど。あっという間になくなってしまって、決して安くはないが、白ワインとよくあって、絶妙においしかった。

隣のテーブルの老夫婦は、目の前に2ダース分の牡蠣をならべ、二人で黙々と食べていた。
今度は、一人1ダース注文でも余裕だな、と思う。

oyster2
山盛りの牡蠣を目の前に喜ぶ友人達。

Jeff Immelt流、リーダーシップ論
GEの会長兼CEO、Jeff ImmeltによるHECMBAのための講演会が行われた。
会場はJouyのキャンパスではなく、パリ商工会議所の所有する凱旋門近くのクラシックなホテル。鏡張りの壁に囲まれたでかいシャンデリアがぶら下がる会場、と学校側も気合が入っている。約1時間のスピーチとQ&Aを行ってくれた。

イメルト氏、開口一番、「自分も昔MBAに行ったときは、全部授業料は自分持ちで、$60,000の負債を背負って卒業した。そのときも経済状況は良くなくて、一体どうなることかと思ったが、結局どうにかなったよ。ハハハ・・・So, Be Optimistic!!」と、会場の笑いを買っていた。

今年52歳になるイメルト氏、エネルギッシュでかつとても親しみやすい口調で話し、学生からの質問にも一般論ではなく自分の言葉で回答しようとしているところにとても好感をもった。パリ商工会議所のお偉いさん方が、「フランス流フォーマリズム」とでも言うのか、イメルト氏のスピーチの前に長々とご挨拶をされたのにうんざりしたのと正反対だった。(こういうところ、フランスって日本によく似ているなーと思う。)

「MBA生の時は、Organizational Behaviorのクラスが退屈でたまらなかったんだけど、こうやってCEOになったら、今の仕事の8割はOB関連のことなんだよ、あの時はまさか想像もしなかったね。」というコメントには会場からも拍手喝采。

大混乱している経済状況についてのコメントから始まり、イメルト流のリーダーとして大切に思っていることをいくつか紹介してくれた。

Personal skillとしては、
* Be otimistic
* Be curageous
* Be confident

を強調されていた。「だって、僕の後ろには何万人て部下がいるんだ。朝、会社に来て、彼らの前で暗い顔して、『大変なことになるぞ・・・(We gotta all screwed up...)』、なんて絶対言えないよ。」 そりゃそうだ・・・。 

イメルト氏でも、一日の終わりには『大失敗した・・・』と落ち込むこともあるらしい。でも、ベッドに入って朝起きた瞬間には "I'm the BEST in the world ^^ !!!"と思えるのだそうだ。それが、GEのCEOとして選ばれた自分の強みだ、とも言っていた。やっぱりリーダーは精神的にタフでなければいけない。

それから、"Don't worship the legacy, or past success"とのこと。継続的な成長とイノベーションのためには常にStatus quoへのチャレンジをしないといけない。

その他、会場からはどうやったら時間をうまく管理できるのか、とか、他のExecutiveたちとどうやって関係をうまく保つのか、とか、面白い質問が沢山出て、どれにもユーモアを交えながら丁寧に答えてくれ、あっという間の1時間だった。


こっそり、写真まで撮ってしまいました。。。><

GE
シャンデリアの会場とイメルト氏

GE2
赤いネクタイでエネルギッシュなイメルト氏