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~Nouveau Monde~ HEC Paris 留学記
世界はヨーロッパへ!フランスでMBAを志すトランタンのブログ。
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Chen

Author:Chen
米系IT企業で7年間勤務後、はて?と立ち止まる。
2007年9月、新しいドアを開くためフランスに旅立ちます。目指すは、名門HECでのMBA取得。
目標:勝ち猫になります!!!

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Dior Watches Conference
Chenがコアメンバーとして参加しているMarketing & Luxury Goods Clubでは、定期的にゲストスピーカーを招いてのMini Conferenceを企画している。さすがフランス、HECだけあってLuxury Brand企業やヨーロッパ企業とのつながりは深い。これまでに、Luis Vuitton, Sales Directorやら、NestleのBrand Managerなどなどお招きして、その業界やキャリアについてより深く学ぶ機会を得てきた。正直言って、学校のアドミンが企画する企業カンファレンスやリーダーシップセミナーなどより、クラブの企画のほうがトピックのフォーカスがはっきりしているし、スピーカーも現場でバリバリ仕事をしている人たちだったりで、本音も聞けるし、全然面白かったりする。

今日のゲストはDior watches のDirectorだった。Luxury watch businessは今や年に20%以上の成長率を誇る伸び盛りのマーケットであり、Diorも例外ではない。そんなDior watchesをリードするフランス人の彼女はHEC MBA2001の卒業生でもあり、一言では言えないがとても素敵な女性だった。もともとはHECに入る前にはメキシコで食器類など銀製品のデザインや生産、輸出を手がける自分のビジネスを立ち上げていたEntrepreneurでもある。

彼女がHECMBAに来たのは、フランスに戻りたかったのと、一旦学校に戻ることでビジネスを目一杯やって空っぽになってしまった自分自身をリチャージしたかったから。メキシコでのビジネスは非常にやりがいがある仕事だったけれど、文化的な違いなどもあり、自分のビジネスに限界を感じて、全てを売り払ってフランスに戻ってきたそうだ。

そんな彼女がHEC卒業後、ヘッドハンターに引っ張られて入ったのがLVMHグループのDior時計部門だ。巨大なLVMHグループも彼女の話によればそれぞれのブランドごとにEntrepreneurのような動き方をするという。例えば彼女の働く時計部門も組織はとてもフラットで意思決定の動きがとても速いとか。責任の範囲も大きい一方で常に結果を求められる。Entrepreneurとしての経験を積んだ彼女にとっては大きな組織で働くことはとても苦手だったのだが、Diorでは彼女は自分のスペースを見つけられたそう。もちろんこれは人によって考え方も様々。Know yourself and your asset.それが仕事を選ぶ上で一番大切なのだと。

彼女がLuxury業界で働くのに大事なこととして何度も繰り返していたのが、"Passion & Creativity"だ。Luxuryは理屈では説明できない強烈なEmotionをBrandと結びつけてビジネスとする。これを成り立たせるには売る側の"Passion & Creativity"とマーケットのダイナミズムを理解する能力が必要なのだと。でも、そもそもLuxury Brandってどうやって成り立つものなんだろうか?彼女の答えはとてもシンプル。まず、Quality、そしてPowerful Creativity、それから何よりもDNAとも言うべき企業のルーツととても明確で強いストーリーが必要なんだそうな。例えば最近上海ブランドが世界の高級ブランドとして出てきているが、中国の歴史とDNAを強くメッセージとして出しているのが特徴だという。日本企業の製品はクオリティには定評があるものの、ブランドとしてなかなか定着しないのは、多分後者2つが弱いからだろうか。。。

彼女の仕事はFashionブランドとしての位置づけに甘んじていたDior watchをLuxury watchとしてストーリーを語りなおすことだ。もちろん、それはそんなに簡単なことではない。Creativityを重視するLuxury businessのこと、デザイナーを始めManagementもとても強烈な個性の持ち主の集まりだ。

Of course there are so many politics here, which I'm not good at dealing with. Sometimes you have to swallow it and keep smiling even when somebody hits your chin...

この仕事のオファーが来たときには、何度もこの仕事を請けるべきか、自分に問いかけたという。なぜなら、とても厳しい職場であることは初めから分かっていたから。だからこそ、彼女は結果を出すことにこだわるのだという。そのために、彼女は誰よりも沢山働いているとの強烈な自負心があるようだった。夜の11時まで働くのも当たり前。Work life balanceはどうなっているんですか?との質問には、結局優先順位付けの問題だとのお答え。全てを完璧にこなすのは無理だけど、何が大事かを見極めてやらなければならないことを片付ければ良いのだと。例えば、今日だってどうしても片付けなければならないことはちゃんと片付けて、6PMにはHECに来ていたわ、と。どんなに忙しくてもやりたいことはちゃんとできるのだそうだ。そして、何よりラッキーなことに彼女の夫は彼女の仕事に対してとても理解があるとのこと。やはり、シークレットはそこでしたか・・・^^。ちなみに彼もMBA卒なんですって。MBAって頼もしい・・・!?

強烈なPassionとPowerの持ち主で、しかもとてもエレガントな彼女に圧倒され続けた2時間。もちろんいつもSuccessfulな訳ではない。辛い時期もあっただろうし、今でもきっとそういうときもあるだろう。それを乗り越えてきたから今の彼女があるんじゃないかな、と、ちらっと垣間見せた本音にそんなことを想像しながら話を聞いていた。そして、MBAでの経験は本当に今でも役に立っている、とのコメントにChenが改めて勇気付けられたのも言うまでもない。。。

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大使と会談
突然、HECのExternal relations担当の方から、日本人学生大集合!のお呼びがかかる。なんでもこの日は在仏日本国大使館(Ambassade du Japon en France)の飯村大使がキャンパスを訪問されるとのこと。Deanはじめ学校関係者と会談した後に日本人在校生とも引き合わせようとの学校側の計らいだった。

でも、こんな何にもないところでどこでおもてなしするんだろう。。。?

実は、学生食堂の裏手にVIP用の応接室があり、そこで学生食堂の料理長?が特別料理を作ってお出しする仕組みになっているらしい。。。まあ、VIP用、とは言ってもやっぱり学生食堂と同じキッチンだから、担当の方いわく“Jouy-en-Josas風”の料理になってしまうらしいが。。。

我々学生は、ランチ終了後の大使とコーヒーを飲みながら会談、ということに。最初は皆緊張気味だったものの、飯村大使、とても気さくな方で会話も弾む。「私費留学の方は大変ですね。」との大使のコメントにちゃっかり「国費留学にできませんか?」と突っ込むK氏。さすがです。。。^^; グループワークでの日本人の役割についての説明に大きく頷かれていた。何か思うところがあったのだろうか。また、昨年のJapan Weekに話が及び、「僕が居合やってXX(書記官の方)が空手やって武術の紹介しようか」と乗ってくれる。 もうちょっとお話したかったものの、あまり時間もなく、後は皆で記念撮影をして会談は終了。皆で左ハンドルのToyota Century(!)をお見送りする。大使はその後キャンパスの湖を見てから帰られたらしい。

平凡なJouyのキャンパスライフの、ちょっとした出来事でした。

P.S.大使、今年の秋のJapan Weekでお待ちしております♪

GALA
HEC Grandes Ecoles主催でGALA HECがパリのWestinホテルで開かれた。
GALAとは要するに、ちょっとフォーマルなディナー・パーティーである。HECとつながりの深い(スポンサーをしてもらっている)企業のちょっと偉い方々がゲスト参加して、Deanはじめ学校の主要関係者も多数参加する、HECの年に一度の大イベントらしい。女性はイブニングドレス、男性はタキシードが基本。Chenも急遽日本からドレスを送って間に合わせた。

会場に着くとクラスメイト達が皆、タキシードやら背中の大きく開いたドレスを着てシャンパングラスを片手に話に花咲かせている。いつもとは全く違う空間と雰囲気がなんとも言えない高揚感を生み出す。合間にプロのカメラマンが撮影をしてくれたりで、ちょっとしたセレブ気分だ。

しかし、フランス式フォーマル・パーティーがどんなものか興味があったのだが、フランスだからなのか(?)、相変わらずきちっとした段取りがない。7:30からカクテルが始まり、8:30からディナー、11:45からパーティーという事前の案内が一応あったものの、どれも時間通りには始まらず、30分くらいは余裕で遅れ、おまけにアナウンスもなし。なんとなく人の流れに任せて会場内を移動して、何となくテーブルについて、何となく食事が運ばれてきたてディナーが始まり、何となくディナーが終わるという感じ。そういえば全体で乾杯の音頭をとることもなかったなあ。。。それでも、皆楽しい会話とおいしいワインと食事に満足して、夜中の12時近くなってようやく次のダンスフロアへ向かってパーティーの続きを楽しむから、最後にはつじつまがちゃんと合うわけだ。フランスだなあ、と何となく思う。

ちょっと残念だったのは、参加者はやはりグランゼコールが中心で、MBA生は中間試験が近いことや、参加費がちょっと高めなのとMBAのパーティーでないことなどが影響したのか、参加率が思ったより低かった。折角の年に一度のイベントなのだからもっと皆積極的に楽しめば良いのに、と思うのだが。。。

実際のところ、人数でもそうだが、HECMBAはグランゼコールに比べるとやっぱりプレゼンスが低い感が否めない。でも折角高い投資をして遥々やってきているChen達MBA生からすると、もうちょっとその投資に見合うスペシャル感を味わいたいという気持ちも当然ある。本来MBAプログラムでこういうパーティーなどがあっても良いくらいなのに。

そうそう。パーティーといえば、5月に開かれるMBAトーナメント(欧州MBAオリンピック)はHECMBAが主催。当然、そのイベントの一環でパーティーの企画もある。Chenもイベントチームの一員として色々できることはあるはず。がんばろうっと。

Gala1
カクテルにて。

2008-02-16_r_0122.jpg

Gala2
ディナー会場にて。


ロンドン
とある企業の会社説明会が開催されるとのことで、急に土日の週末でロンドンに行くことになった。改めて実感したのだが、フランスとロンドンは本当に近い。何しろ、今は電車で行けるのだから!

パリの「北駅」 Gare du Nord からロンドン行きのユーロスターに乗れば、約2時間半でロンドンSt.Pancrasに到着する。パリからわざわざ飛行場まで移動する手間もなし、ロンドンについてからもそのまま市内の説明会会場に30分ほどで到着できた。何と便利なこと!!!

The Bourne Identityという映画の中で、マット・デイモン扮する主人公が追っ手を紛らわすために何ヶ国語も操りながらヨーロッパのあちこちを電車で移動するシーンがあったが、ここに居たらそんなストーリーも現実味を帯びてくる。電車に乗る前には一応、パスポートと荷物チェックして税関を抜けなければならないが、飛行機に比べたら圧倒的に早い。税関を抜けたあとにはちゃんと通貨両替のお店もある。これで往復173ユーロだから安いものだ。車内はかなり満席に近く人気路線だとわかる。

日本で青森の青函トンネルを観光したときは、その寂れ方に悲しくなってしまったが、一方で、その青函トンネルをお手本に作ったというユーロトンネルは大盛況だ。やっぱり、人気都市を結ぶ路線だということが大きいのだろう。青函トンネルも何とかならないものだろうか。。。どうやったら乗る人が増えるのだろう???などなど考えているうちにあっという間にロンドン。

london2

ユーロスターの車窓。トンネルを走る時間は30分ほどしかなく、殆ど陸の上を走る。

london1

ロンドン St. Pancras駅。とても新しく、ガラスの天井がとても開放的。もともと郊外にあったのを、最近になって中心部のこの駅を終着駅にしたらしい。

london3

ロンドンの朝。ハイド・パーク脇のPark Laneにて。赤い郵便ポストと奥に見えるユニオン・ジャックが象徴的。

久しぶりのロンドンは、街全体が「きちっと」していて、天気にも恵まれ、チリっとした冬の寒さとともに、とても気持ち良かった。お店の従業員も、心なしか身のこなしもきちっとしており、都会を感じた。(ちょっとフランスとは違うな~)

これだけ近いんだったら、また来れるな~、と実感しつつ、短いながらも充実した週末ロンドントリップを終えるのでした。
Barbecue Japonais
HECは入学のタイミングが1月と9月と年に2回ある。Chenが去年の9月に入学してから早4ヶ月、キャンパスには1月入学の新入生達が行き来している。Welcomeイベントから始まり、Chen達が経験した同じことを辿っている彼らを見ていると、あ~時が経つのは早い!と実感する。もう、ある意味先輩になってしまったのだから。

今年のJanuary intakeの日本人は4人。Chenのintakeもだが、Jan,intakeも日本人は比較的平均年齢が高いようだ。その分、色々な社会経験を積まれてこられたとても優秀な方ばかり。そんな素敵な新しい仲間を歓迎してパリの日本式焼肉店でパーティーを開催した。

パリは15区にある「松ちゃん」というレストラン。日本式BBQを懐かしむ日本人でお店は溢れていた。各テーブルに埋め込み式のグリルがついていて、まさに日本の焼肉レストラン。味も日本の焼肉とほぼ同じ。違うのは炭火焼肉でなかったのと、肉の切り方が豪快だったこと、ちょっと硬い部分もあったのと、あとはタレがいまいちだったことくらいか。最後に出てきた雑炊はちょっと嬉しかった。なんちゃって日本食レストランが多い中、こういうのは嬉しい。

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yakiniku1


しかし。。。値段が恐ろしく高かった・・・!

ワインなども空けていたけれど、なんと一人80ユーロ!約12800円の焼肉コースだ。この値段出したら、日本だったらどれだけおいしい肉が食べられただろう、と思うと顔が引きつる。。。正直、ここまで高くつくとは思っておらず、やられた!と思う。私費の貧乏学生にはちょっと痛い出費だった。。。

でも、これでパワーをしっかりつけて、コア学期を乗り切るのだと思えば、安いものかも(!?) 皆さん頑張りましょ~。

Marketing Project
昨年11月ごろから、Core Phaseのマーケティングの授業の一環で、実在する企業のマーケティング課題に取り組むマーケティングプロジェクトに取り組んでいたが、ようやく2月1日の教授への最終プレゼンをもってプロジェクトが終了した。

あまり詳しく紹介できないのだが、Chen達のグループは、Chenの提案した、とある日本の製品のフランス進出におけるマーケティングストラテジー、がテーマ。独特のテクノロジーを駆使した日本ではとてもポピュラーなコンスーマー製品をいかにフランスで浸透させていけば良いのか、というグローバルマーケティングの典型のような課題だった。

この製品のことを知っているのは日本人のChenのみ。他のチームメンバーはオーストラリア人、インド人、カザフスタン人、という構成で、フランス人がいなかったのが残念だが、皆「外国人」という立場ながら、出来る限りのリサーチをし、どうやったら日本とフランスの文化の壁を超えられるのか、ということを一生懸命考えた。

途中、このマイペースな多国籍グループで本当にプロジェクトがまとまるんだろうかと、相当冷や冷や&イライラすることもあったが、何とか最後にまとまって、教授も我々のプレゼンにはとてもポジティブなコメントをしてくれて、ひとまずホッとする。

残念ながら、企業の方への直接プレゼンする機会はなかったが、資料を送ってフィードバックを待つことに。

このプロジェクトの良かった点は、

①今まで知っていたようで知らなかったフランス人の考え方をマーケティングの視点から分析できたこと。
②企業側がこのプロジェクトに非常に興味を持ってくれたことで、常にやりがいを感じながら取り組めたこと。
③テーマがとても面白く、自分のグローバルマーケティングへの興味の再認識ができたこと。
④でも、やっぱりマーケティング、まだまだだな、と反省でき、かつモチベーションが更に上がったこと。
⑤Chenが言いだしっぺで、多国籍チームのプロジェクトリーダーの立場を自然と体験できたこと。
⑥何より、他のチームメイトがこの日本独特の製品に非常に興味を持ってくれて、マーケティング・プロジェクトとして面白いと思ってくれたこと。

良くなかった点は、

①やっぱり、語学(フランス語)の壁が厚かったこと。。。英語の文献が限られる中、リサーチが難しく、リサーチの質が本当に満足できるものではなかったのは事実。
②企業と直接やり取りして、一部情報などは教えてもらえるものの、プロジェクトの予算はゼロだったし、やっぱり全体の出来上がりの質には限界があったこと。
③皆が他の科目の試験やらアサイメントに追われる中で初期~中期段階でこのプロジェクトの優先順位を上げるのが難しく、リーダーとして皆のスケジュールやプロジェクトをうまく進行出来なかったこと。
④多国籍チームで、個々人の考え方、モチベーションがそれぞれ異なり、担当によって求める仕事の質も必ずしも均一ではなかったこと。
⑤皆頑張った、とはいえ、やっぱり”授業の一環”を抜け切れなかった感、が残ってしまった気がChen個人的にはする点。

中には結構楽チン路線を走る他チームもある中で、Chen達は、ゴリゴリ足で稼ぐ正統派(?)プロジェクトを行ったという自負がある反面、心の中では「実ビジネスではこのレベルじゃまだダメでしょう」、とも思う。色んな制約と、もう一歩皆をドライブ出来なかったのが心残りな点。

それでも、こういうプロジェクトを、面白い!またやってみたい!と思えたのがやっぱり一番の成果だったと思う。改めて、日本のテクノロジーはすごいな~、と思う一方、フランス人の「そこまでなぜ???」という反応を見ると、どうやってこの意識のギャップを乗り越えたら良いのか、考えることは沢山あった。製品をどうポジショニングするか、あるいはどうやって新しいマーケットを作っていくのか。。。とにかくアイデアを絞って、飽きることがなかった。だから、プレゼンが終わってしまった後は開放感とちょっと寂しい気持ちと混じって、ちょっと不思議な感覚だった。コンサルタント、ってこんな感じなのかなー、とちょっと思ったりして。

ご協力いただいた企業様、辛口でも良いですから是非フィードバックをお待ちしております。♪