そんな彼女がHEC卒業後、ヘッドハンターに引っ張られて入ったのがLVMHグループのDior時計部門だ。巨大なLVMHグループも彼女の話によればそれぞれのブランドごとにEntrepreneurのような動き方をするという。例えば彼女の働く時計部門も組織はとてもフラットで意思決定の動きがとても速いとか。責任の範囲も大きい一方で常に結果を求められる。Entrepreneurとしての経験を積んだ彼女にとっては大きな組織で働くことはとても苦手だったのだが、Diorでは彼女は自分のスペースを見つけられたそう。もちろんこれは人によって考え方も様々。Know yourself and your asset.それが仕事を選ぶ上で一番大切なのだと。
Of course there are so many politics here, which I'm not good at dealing with. Sometimes you have to swallow it and keep smiling even when somebody hits your chin...
この仕事のオファーが来たときには、何度もこの仕事を請けるべきか、自分に問いかけたという。なぜなら、とても厳しい職場であることは初めから分かっていたから。だからこそ、彼女は結果を出すことにこだわるのだという。そのために、彼女は誰よりも沢山働いているとの強烈な自負心があるようだった。夜の11時まで働くのも当たり前。Work life balanceはどうなっているんですか?との質問には、結局優先順位付けの問題だとのお答え。全てを完璧にこなすのは無理だけど、何が大事かを見極めてやらなければならないことを片付ければ良いのだと。例えば、今日だってどうしても片付けなければならないことはちゃんと片付けて、6PMにはHECに来ていたわ、と。どんなに忙しくてもやりたいことはちゃんとできるのだそうだ。そして、何よりラッキーなことに彼女の夫は彼女の仕事に対してとても理解があるとのこと。やはり、シークレットはそこでしたか・・・^^。ちなみに彼もMBA卒なんですって。MBAって頼もしい・・・!?
突然、HECのExternal relations担当の方から、日本人学生大集合!のお呼びがかかる。なんでもこの日は在仏日本国大使館(Ambassade du Japon en France)の飯村大使がキャンパスを訪問されるとのこと。Deanはじめ学校関係者と会談した後に日本人在校生とも引き合わせようとの学校側の計らいだった。
HEC Grandes Ecoles主催でGALA HECがパリのWestinホテルで開かれた。 GALAとは要するに、ちょっとフォーマルなディナー・パーティーである。HECとつながりの深い(スポンサーをしてもらっている)企業のちょっと偉い方々がゲスト参加して、Deanはじめ学校の主要関係者も多数参加する、HECの年に一度の大イベントらしい。女性はイブニングドレス、男性はタキシードが基本。Chenも急遽日本からドレスを送って間に合わせた。
パリの「北駅」 Gare du Nord からロンドン行きのユーロスターに乗れば、約2時間半でロンドンSt.Pancrasに到着する。パリからわざわざ飛行場まで移動する手間もなし、ロンドンについてからもそのまま市内の説明会会場に30分ほどで到着できた。何と便利なこと!!!
The Bourne Identityという映画の中で、マット・デイモン扮する主人公が追っ手を紛らわすために何ヶ国語も操りながらヨーロッパのあちこちを電車で移動するシーンがあったが、ここに居たらそんなストーリーも現実味を帯びてくる。電車に乗る前には一応、パスポートと荷物チェックして税関を抜けなければならないが、飛行機に比べたら圧倒的に早い。税関を抜けたあとにはちゃんと通貨両替のお店もある。これで往復173ユーロだから安いものだ。車内はかなり満席に近く人気路線だとわかる。